相続人が多い場合の相続手続きはどう進める?
相続手続きの基礎知識
相続人が多い場合の相続手続きはどう進める?
兄弟姉妹相続、代襲相続、数次相続、連絡が取れない相続人がいる場合など、 相続人が多い相続では、最初の「相続人の確認」と「連絡調整」がとても大切です。
相続手続きでは、まず「誰が相続人になるのか」を正確に確認する必要があります。 相続人が配偶者と子どもだけであれば比較的整理しやすいこともありますが、 子どもがいない相続、兄弟姉妹が関係する相続、甥・姪が関係する相続では、 戸籍の確認範囲が広くなり、手続きが複雑になることがあります。
特に、長い間名義変更をしていなかった不動産がある場合や、 以前の相続が終わらないまま次の相続が発生している場合には、 相続人の人数が増え、話し合いに参加すべき人を確認するだけでも時間がかかることがあります。
最初に大切なこと
相続人が多い場合は、いきなり財産の分け方を話し合うのではなく、 まず戸籍を集めて、相続関係を正確に整理することが重要です。
この記事でわかること
- 相続人が多い場合に最初に確認すべきこと
- 兄弟姉妹相続とは何か
- 代襲相続で甥・姪が相続人になるケース
- 数次相続で手続きが複雑になる理由
- 連絡が取れない相続人がいる場合の注意点
- 行政書士に相談できること
1. 相続人が多い場合は、まず相続人を確定します
相続手続きで最初に行うべきことは、亡くなった方の戸籍をたどり、 法律上の相続人を確認することです。 相続人の一部だけで話し合いをしても、後から別の相続人が判明すれば、 遺産分割協議をやり直さなければならない可能性があります。
そのため、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集め、 子ども、養子、前婚の子、兄弟姉妹、甥・姪など、 相続人になる可能性がある人を一人ずつ確認していきます。
確認する主な資料
- 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍
- 相続人の現在戸籍
- 戸籍の附票または住民票
- 不動産の登記事項証明書・固定資産税資料
- 預貯金・自動車・株式などの財産資料
- 遺言書の有無
戸籍を確認した結果、相続人が多いことが分かった場合には、 「相続関係説明図」を作成すると、関係性を整理しやすくなります。 相続人同士で説明する際にも、図があると話が進めやすくなります。
2. 兄弟姉妹相続とは?
亡くなった方に子どもがおらず、父母や祖父母などの直系尊属もすでに亡くなっている場合、 兄弟姉妹が相続人になることがあります。 このようなケースでは、配偶者だけで手続きが完結するとは限りません。
たとえば、夫婦に子どもがなく、夫が亡くなった場合を考えます。 夫の両親もすでに亡くなっているときは、夫の兄弟姉妹が相続人になることがあります。 この場合、妻と夫の兄弟姉妹で遺産分割協議が必要になることがあります。
よくある相談例
「夫が亡くなったので、妻である自分だけで銀行や不動産の手続きを進めたい」 というご相談でも、戸籍を確認すると、夫の兄弟姉妹が相続人になっているケースがあります。
兄弟姉妹相続では、普段から親戚付き合いが少ない場合もあり、 連絡先の確認や書類のやり取りに時間がかかることがあります。
3. 代襲相続とは?甥・姪が相続人になる場合があります
代襲相続とは、本来相続人になるはずだった人が、 被相続人より先に亡くなっている場合などに、 その人の子が代わりに相続人になる仕組みです。
兄弟姉妹相続の場面では、亡くなった方の兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合、 その兄弟姉妹の子、つまり亡くなった方から見た甥・姪が相続人になることがあります。
注意点
兄弟姉妹の代襲相続では、相続人が甥・姪まで広がることがあります。 そのため、兄弟姉妹の戸籍だけでなく、その子どもにあたる人の戸籍確認が必要になる場合があります。
「兄弟はもう亡くなっているから関係ない」と思っていた場合でも、 その子どもである甥・姪が相続人になることがあります。 ここを見落とすと、後から協議をやり直すことになりかねません。
4. 数次相続とは?相続が重なっているケースです
数次相続とは、最初の相続手続きが終わらないうちに、 相続人の一人が亡くなり、さらに次の相続が発生している状態をいいます。 実務上よく使われる言葉で、長年放置されていた不動産の名義変更などで問題になることがあります。
たとえば、父が亡くなった後、遺産分割協議をしないまま長男も亡くなった場合、 父の相続について、長男の相続人も関係してくることがあります。 その結果、協議に参加する人が増え、戸籍収集や書類作成の範囲も広がります。
数次相続で複雑になりやすい点
- 協議に参加すべき相続人が分かりにくい
- 戸籍の収集範囲が広がる
- 相続関係説明図の作成が複雑になる
- 署名・押印をもらう人数が増える
- 不動産の相続登記で司法書士との連携が必要になりやすい
数次相続がある場合は、最初の相続と次の相続を混同しないよう、 どの時点で誰が相続人だったのかを順番に整理することが大切です。
5. 連絡が取れない相続人がいる場合
遺産分割協議は、原則として相続人全員で行います。 そのため、相続人の一人と連絡が取れないからといって、 その人を除いて遺産分割協議書を作成することは避ける必要があります。
まずは、戸籍の附票や住民票などで住所を確認し、 手紙を送るなどして連絡を試みます。 それでも所在が分からない場合には、家庭裁判所での不在者財産管理人の選任などが問題になることがあります。
ここは慎重に確認が必要です
「最近連絡が取れない」というだけで、すぐに不在者財産管理人の手続きになるわけではありません。 実際に所在不明といえるのか、どのような調査をしたのか、遺産分割の内容が不在者に不利でないかなど、 家庭裁判所での確認が必要になる場合があります。
また、相続人同士で争いがある場合や、交渉が必要な場合は、 行政書士では対応できない領域があります。 その場合は、弁護士などの専門家に相談する必要があります。
6. 相続人が多い場合の基本的な進め方
戸籍を集める
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を確認し、相続人を調べます。
相続関係を整理する
相続関係説明図を作成し、誰が相続人になるのかを見える形にします。
財産を確認する
不動産、預貯金、自動車、株式、負債などを整理します。
相続人へ連絡する
協議に必要な情報を共有し、書類のやり取り方法を確認します。
遺産分割協議書を作成する
合意内容を文書にし、相続人全員の署名・押印を整えます。
名義変更・解約手続きへ進む
預貯金、自動車、不動産など、財産ごとに必要な手続きを進めます。
7. 相続人が多い場合に行政書士へ相談できること
相続人が多い相続では、戸籍の確認、相続関係説明図の作成、 財産資料の整理、遺産分割協議書の作成など、 書類面の整理がとても重要です。
行政書士は、相続手続きに必要な戸籍収集や書類作成をサポートできます。 不動産の相続登記が必要な場合は司法書士、 相続税の申告が必要な場合は税理士、 相続人間で争いがある場合は弁護士と連携して進めることになります。
当事務所でサポートできること
- 戸籍収集・相続人調査
- 相続関係説明図の作成
- 財産資料の整理
- 遺産分割協議書の作成
- 預貯金・自動車などの相続手続き
- 司法書士・税理士・弁護士との連携
よくある質問
Q. 相続人が多いと、手続きはどのくらい時間がかかりますか?
相続人の人数、戸籍の範囲、財産の種類、相続人同士の連絡状況によって変わります。 兄弟姉妹相続や数次相続では、戸籍収集だけでも時間がかかることがあります。
Q. 普段付き合いのない親族も相続人になりますか?
可能性があります。相続人になるかどうかは、普段の付き合いではなく、 戸籍上・法律上の関係で判断します。
Q. 相続人の一人が協力してくれない場合も相談できますか?
書類整理や相続関係の確認はサポートできます。 ただし、相続人間で争いがある場合や交渉が必要な場合は、弁護士への相談が必要です。
Q. 不動産の相続登記も行政書士に依頼できますか?
相続登記の代理申請は司法書士の業務です。 当事務所では、戸籍収集、相続関係説明図、遺産分割協議書の作成などを行い、 必要に応じて司法書士と連携します。
周南市・下松市・光市周辺で相続手続きにお困りの方へ
相続人が多い相続も、まずは状況整理から始めましょう
「誰が相続人なのか分からない」
「兄弟姉妹や甥・姪が関係していて複雑」
「遠方の相続人、連絡が取れない相続人がいる」
このような場合は、早めに戸籍と相続関係を整理することが大切です。 周南行政書士事務所では、相続手続きの最初の整理から書類作成までサポートしています。

