工事経歴書の書き方でよくある間違い|決算変更届・経審で確認されるポイント

工事経歴書の書き方でよくある間違い

税込・税抜、工事名、元請・下請、請負金額、完成工事高との整合性まで、実務で確認されやすいポイントを整理します。

建設業者様向け|決算変更届・経審の前に確認

工事経歴書は、ただの工事一覧ではありません。

工事経歴書は、建設業許可の決算変更届や経営事項審査で確認される大切な書類です。 工事名や金額を並べるだけでなく、決算書・請求書・注文書・元請下請の区分・完成工事高との整合性まで確認する必要があります。

建設業許可・工事経歴書・決算変更届の確認イメージ
工事経歴書・決算変更届・経審の整理をサポート

この記事で分かること

工事経歴書で間違いやすいポイント

工事経歴書は、建設業許可を受けた後の毎年の決算変更届で提出する書類です。 また、公共工事を目指して経審を受ける場合にも、過去の工事経歴書の内容が重要になります。

  • 税込・税抜の処理で間違えやすい点
  • 工事名をどこまで具体的に書くか
  • 元請・下請の区分の考え方
  • 請負金額と入金額が違う場合の確認
  • 完成工事高・決算書との整合性
  • 経審を見据えた工事経歴書の作り方

工事経歴書は、決算変更届・経審につながる重要書類です

建設業許可を取得した後は、毎年、事業年度終了後の変更届、いわゆる 決算変更届を提出します。 その中で作成する代表的な書類のひとつが、工事経歴書です。

工事経歴書は、工事名・注文者・元請下請の別・請負金額・工期などを記載する書類ですが、 実務では「とりあえず売上一覧から作る」というだけでは足りないことがあります。

特に注意したい点

将来、経営事項審査を受ける可能性がある場合は、毎年の決算変更届の段階から、 工事経歴書・財務諸表・直前3年の施工金額の整合性を意識しておくことが重要です。

実務で多い確認ポイント

工事経歴書の書き方でよくある間違い

間違い 01

税込・税抜の処理がそろっていない

工事経歴書で多いのが、税込金額と税抜金額が混在しているケースです。 決算変更届だけで見ると気づきにくい場合でも、経審を受ける段階で財務諸表や完成工事高との整合性が問題になることがあります。

確認すること
  • 工事経歴書の金額が税込か税抜か
  • 財務諸表の完成工事高と処理が合っているか
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額と合っているか
  • 経審を受ける予定があるか
間違い 02

工事名があいまいすぎる

「修繕工事」「改修工事」「外構工事」だけでは、どのような工事を行ったのか分かりにくい場合があります。 工事内容が分かるように、現場名・建物名・工事内容を整理して記載します。

記載イメージ

分かりにくい例:修繕工事

整理した例:○○店舗改修工事のうち内装仕上工事

個人宅の工事については、個人名が特定されないように配慮しながら、工事内容が分かる表現に整えます。

間違い 03

元請・下請の区分を間違えている

工事経歴書では、元請工事なのか、下請工事なのかを区分します。 この区分は、経審で元請完成工事高を確認する場合にも関係します。

「誰から入金されたか」だけで判断するのではなく、 誰から工事を請け負ったのかを契約書・注文書・請求書で確認することが大切です。

間違い 04

請負金額と入金額を同じものとして扱っている

工事経歴書に記載する金額は、単なる通帳の入金額とは限りません。 追加工事、値引き、相殺、材料支給、消費税処理などにより、請負金額と入金額がずれることがあります。

確認資料
  • 契約書
  • 注文書・注文請書
  • 請求書
  • 入金明細
  • 売上台帳・総勘定元帳
間違い 05

完成工事と未成工事が混ざっている

決算変更届では、その事業年度の完成工事高との整合性が重要です。 年度をまたぐ工事や、期末時点で未完成の工事については、完成年月・売上計上時期・会計処理を確認する必要があります。

間違い 06

業種ごとの振り分けが整理されていない

建設業許可では、許可業種ごとに工事を整理します。 とび・土工工事、内装仕上工事、管工事、電気工事など、どの業種の工事として記載するかを確認します。

一式工事と専門工事を混同したり、同じ工事を複数業種に重複して計上したりすると、 後で整合性の確認が必要になることがあります。

間違い 07

完成工事高との合計が合っていない

工事経歴書の金額は、財務諸表の完成工事高や、直前3年の各事業年度における工事施工金額と関係します。 工事ごとの金額だけでなく、最後に合計額が合っているかを確認しましょう。

よくあるズレ
  • 税込・税抜が混在している
  • 兼業売上を完成工事高に入れている
  • 未成工事を完成工事として入れている
  • 端数処理で合計がずれている
間違い 08

将来の経審を考えずに作っている

今は公共工事を考えていなくても、数年後に経審を受けたいという相談はあります。 そのとき、過去の決算変更届の工事経歴書が整理されていないと、確認や修正に時間がかかります。

将来、入札参加資格申請や公共工事を考える可能性がある場合は、 決算変更届の段階から経審を見据えて作成しておくことをおすすめします。

周南行政書士事務所 代表 行政書士 広戸克義

周南行政書士事務所より

工事経歴書は、後から直すより、毎年きちんと整える方が安全です。

決算変更届は毎年の手続きですが、工事経歴書の内容は、後の更新・経審・入札参加資格申請にも関係してきます。 「とりあえず提出できればよい」という作り方では、後で確認事項が増えることがあります。

周南行政書士事務所では、決算書・請求書・注文書・工事一覧を確認しながら、 決算変更届や経審につながる形で整理を行います。

作成前に確認

工事経歴書を作る前に確認したい資料

工事経歴書は、記憶だけで作ると間違いが起きやすい書類です。 次の資料をもとに、工事ごとに整理していきます。

1

決算書・総勘定元帳を確認

完成工事高、兼業売上、消費税処理、売上科目を確認します。

2

工事一覧を作成

工事名、注文者、現場、元請・下請、工期、金額を一覧にします。

3

契約書・注文書・請求書と照合

請負金額、追加工事、消費税、入金額とのズレを確認します。

4

業種ごとに振り分け

許可業種ごとに、どの工事として記載するかを整理します。

5

決算変更届・経審との整合性を確認

工事経歴書、財務諸表、直前3年の施工金額、経審資料とのつながりを確認します。

チェック表

確認項目の早見表

確認項目 よくある間違い 確認する資料
税込・税抜 工事経歴書と財務諸表で処理が違う 決算書、消費税申告、経審予定
工事名 内容が分からない名称になっている 契約書、注文書、請求書
元請・下請 入金者だけで判断している 契約関係、注文者、請求先
請負金額 入金額をそのまま記載している 契約書、注文書、請求書、入金明細
完成工事高 未成工事や兼業売上が混ざっている 決算書、元帳、工事台帳
業種区分 一式工事と専門工事を混同している 許可業種、工事内容、見積内訳

経審を受ける予定がある方へ

経審前にあわてるより、毎年の決算変更届から整える方が安全です。

経審では、完成工事高、元請完成工事高、技術職員、財務諸表などを確認します。 工事経歴書の内容があいまいだと、過去の決算変更届の確認や修正に時間がかかることがあります。

「今年は経審を受けないから簡単でいい」と考えるよりも、 将来の入札参加や公共工事を見据えて、毎年の決算変更届を正確に整えておくことが重要です。

ご相談が多い内容

  • 決算変更届を数年分ためている
  • 経審を初めて受けたい
  • 工事経歴書の金額が合わない
  • 元請・下請の整理ができていない
  • 税抜処理に直す必要があるか不安
周南行政書士事務所 外観

周南市・下松市・光市を中心に対応

山口県内の建設業許可手続きを、地域に合わせてサポートします。

周南行政書士事務所では、周南市・下松市・光市を中心に、建設業許可、決算変更届、経審、入札参加資格申請のご相談に対応しています。

工事経歴書だけでなく、決算変更届全体、更新期限、経審の予定、今後の公共工事への参加まで含めて整理します。

料金目安

関連手続きのサポート料金

内容や工事の件数、過年度分の有無、経審の受審予定によって変わります。 正式なお見積りは、資料確認後にご案内します。

決算変更届

35,000円〜

工事経歴書、直前3年の施工金額、財務諸表などの作成・提出をサポートします。

経営事項審査

75,000円〜

経営状況分析、工事経歴書、技術職員、経審申請の流れを整理します。

過年度分の整理

個別見積

2年分・3年分以上ためている場合も、決算書と工事資料を確認して整理します。

※上記は報酬の目安です。証紙代、納税証明書取得費、郵送費、経営状況分析機関の手数料等の実費は別途必要です。

よくある質問

工事経歴書・決算変更届に関するQ&A

工事経歴書は、売上が少なくても提出が必要ですか?

建設業許可を受けている場合、毎年の決算変更届で工事経歴書を含む書類を提出します。 工事実績が少ない場合や、該当工事がない場合でも、提出の要否や記載方法を確認する必要があります。

税込で作った工事経歴書を、後から税抜に直すことはありますか?

経審を受ける場合や、財務諸表との整合性を取る場合に、過去の資料確認が必要になることがあります。 課税・免税、インボイス登録、決算書の処理によって判断が変わるため、個別確認が必要です。

工事名はどこまで詳しく書けばよいですか?

工事の内容が分かる程度に整理して記載することが大切です。 ただし、個人宅の工事などは個人名が特定されないように配慮します。

請負金額と入金額が違う場合はどうすればよいですか?

契約書、注文書、請求書、入金明細を確認し、追加工事、値引き、相殺、消費税などの理由を整理します。 単純に通帳の入金額だけで作成すると、完成工事高と合わないことがあります。

経審を受ける予定がなくても、工事経歴書は丁寧に作るべきですか?

将来、経審や入札参加資格申請を受ける可能性がある場合、過去の決算変更届が重要になります。 毎年の段階で整理しておく方が、後からの負担を減らせます。

初回の方向性整理は無料

工事経歴書・決算変更届・経審の整理は、早めの確認が安心です。

「工事経歴書の書き方が分からない」
「決算変更届をためてしまった」
「経審を受けたいが、何から確認すればよいか分からない」

このような場合は、周南行政書士事務所へご相談ください。 決算書、請求書、注文書、工事一覧を確認しながら、必要な手続きを整理します。

周南行政書士事務所

代表 行政書士 広戸 克義

TEL:0833-48-5781

周南市・下松市・光市を中心に、山口県内の建設業許可手続きに対応